こんにちは、ゆうたです。
歴史的な影響で事実上、今から9年前まで鎖国状態にあったミャンマーにもサッカーリーグが存在し、日本国籍を持つ選手を含む外国籍の選手も多く活躍しています。
実はぼくが東南アジアでプレーするきっかけとなったのはミャンマーで、ぼく自身かなり思い入れのある国のひとつです。(滞在期間は約2週間のみでしたが笑)
今回は、そのミャンマー1部リーグの2019年シーズンについて解説していきます。
もくじ
参加クラブ
※Myanmar National League Official Facebook Pageより(2019年シーズンの開幕戦の対戦カード)
2019年シーズンのミャンマー1部リーグは全国リーグとなっており、ミャンマー全土から以下の12クラブが参加しています。
- Ayeyawady United F.C.
- Chinland F.C.
- Dagon FC🆕
- Hanthawaddy United F.C.
- Magwe F.C.
- Rakhine United F.C.
- Sagaing United F.C.
- Shan United F.C.
- Southern Myanmar F.C.
- Yadanarbon F.C.
- Yangon United F.C.
- Zwekapin United F.C.
※クラブ名のリンクから各クラブの公式Facebookページに飛ぶことができます。
Dagon FCが2018年シーズンのミャンマー2部リーグからの昇格クラブです。Chinland F.C.(2018年シーズンまではGospel For Asiaとして活動)は、2019年シーズンのミャンマー2部リーグへの降格が決まっていましたが、昇格予定だったRoyal Thanlyin F.C.が参加しないことを発表後、残留が決定しました。
外国籍選手枠
2019年シーズンのミャンマー 1部リーグの外国籍選手枠は、以下の通りです。
登録枠4人(一般外国籍の選手3人+アジア枠の選手1人)
出場枠3人(一般外国籍の選手3人+アジア枠の選手1人の中から3人)
ミャンマーリーグの特徴の1つが外国籍選手枠です。見てわかるように登録枠は4人ですが、出場枠は3人(ピッチ上に外国籍選手は3人ですが4人目はベンチ入り出来ます)のみとなっていて、アジアの大会(AFCチャンピオンズリーグの予備選やAFCカップ)に出場するクラブはアジア枠の選手と契約する可能性が高いですが、他のクラブはアジア枠選手と契約しないクラブが多いです。
※Myanmar National League Official Youtubeより(第1節の告知動画)
外国籍選手枠の編成
2019年シーズン終了時のミャンマー1部リーグの各クラブの外国籍選手の編成です。
※あくまで個人的に集めた情報での数字です。
クラブ | 1 | 2 | 3 | アジア | 退団した選手 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
Ayeyawady United F.C. | 🇳🇬 | 🇨🇮 | 🇱🇷 | 🇨🇲 | |||
Chinland F.C. | 🇳🇬 | 🇳🇬 | 🇳🇬 | 🇰🇷 | 🇳🇬 | 🇳🇬 | |
Dagon FC | 🇬🇭 | 🇨🇮 | 🇨🇲 | 🇨🇮 | 🇳🇬 | 🇨🇲 | |
Hanthawaddy United F.C. | 🇬🇭 | 🇳🇬 | 🇨🇮 | ||||
Magwe F.C. | |||||||
Sagaing United F.C. | 🇨🇮 | 🇨🇲 | 🇳🇬 | ||||
Shan United F.C. | 🇨🇲 | 🇳🇬 | 🇨🇮 | 🇯🇵 | 🇧🇷 | 🇧🇷 | 🇧🇷 |
Southern Myanmar F.C. | |||||||
Rakhine United F.C. | 🇬🇭 | 🇳🇬 | 🇳🇬 | ||||
Yadanarbon F.C. | |||||||
Yangon United F.C. | 🇬🇳 | 🇧🇷 | 🇳🇬 | 🇯🇵 | 🇨🇮 | ||
Zwekapin United F.C. | 🇨🇲 | 🇯🇵 | 🇯🇵 | 🇨🇲 | 🇳🇬 |
※肌色の背景はシーズン途中(開幕後の前期もしくは後期の移籍期間)に加入した選手です。
※薄緑色の背景はシーズン途中に国内移籍(同リーグの他クラブに移籍)した選手です。
※シーズン終了時に在籍していた選手一覧のため、退団した選手は含んでいません。
ミャンマーリーグでも【背が高くて強い選手】は、需要が高くアフリカ出身の選手が多いです。また外国籍選手枠の関係からアジア枠の選手は少ない中、日本国籍の選手が4人(全員MF)在籍していて、個人的には中盤での日本人選手の需要も高いと感じています。
日本国籍選手一覧
内田 昂輔(ウチダ コウスケ)選手【MF】、1987年生まれ
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※内田選手のInstagramより
Yangon United F.C.所属。2018年シーズンから同クラブに所属し2シーズンプレーしました。日本のJリーグの大分トリニータやFC琉球でプレー後、海外に出てモンテネグロ、オーストリア、ラオス、バーレーン、インドネシアでのプレー経験があります。
中村 玲央(ナカムラ レオ)選手【MF】、1990年生まれ
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※中村選手のInstagramより
Shan United F.C.所属。カンボジア、ラオス、モンゴル、インドでプレー後、Shan United F.C.に加入し1シーズンプレーしました。
松本 憲(マツモト ケン)選手【MF】、1987年生まれ
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※松本選手のInstagramより
Zwekapin United F.C.所属。2013年シーズン(6シーズン目)からミャンマーリーグでプレーしています。日本のJリーグのジェフユナイテッド市原・千葉やYSCC横浜、グルージャ盛岡でのプレー経験に加え、タイとシンガポールでもプレーしています。
下野 淳(シモノ アツシ)選手【MF】、1988年生まれ
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※下野選手のInstagramより
Zwekapin United F.C.所属。後期から加入しシーズン終了までプレーしました。シンガポール、モルディブ、フィリピンでのプレー経験があります。
順位表
2019年シーズンのミャンマー1部リーグの最終順位は以下の通りです。
順位 | クラブ | 試合 | 勝ち | 引分 | 負け | 得失 | 勝点 | 備考欄 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | Shan United F.C. | 22 | 12 | 10 | 0 | +24 | 46 | 2020年シーズンAFCチャンピオンズリーグの予選1回戦への出場権 |
2 | Ayeyawady United F.C. | 22 | 12 | 8 | 2 | +25 | 44 | |
3 | Yangon United F.C. | 22 | 12 | 7 | 3 | +25 | 43 | 2020年シーズンAFCカップの予選への出場権 |
4 | Yadanarbon F.C. | 22 | 9 | 5 | 8 | +9 | 32 | |
5 | Hanthawaddy United F.C. | 22 | 9 | 5 | 8 | +1 | 32 | |
6 | Rakhine United F.C. | 22 | 7 | 10 | 5 | −1 | 31 | |
7 | Sagaing United F.C. | 22 | 7 | 6 | 9 | −6 | 27 | |
8 | Magwe F.C. | 22 | 7 | 3 | 12 | −6 | 24 | |
9 | Zwekapin United F.C. | 22 | 6 | 6 | 10 | −10 | 24 | |
10 | Southern Myanmar F.C. | 22 | 5 | 6 | 11 | −23 | 21 | |
11 | Dagon FC | 22 | 5 | 3 | 14 | −17 | 18 | 2020年シーズンのミャンマー2部リーグに降格 |
12 | Chinland F.C. | 22 | 4 | 5 | 13 | −21 | 17 |
※各クラブ、ホーム&アウェイの全22試合。
優勝したShan United F.C.には、2020年シーズンAFCチャンピオンズリーグの予選1回戦への出場権(敗退した場合、2020年シーズンAFCカップの本戦のグループステージに出場)が与えられます。
第3位のYangon United F.C.は、2019年シーズンの国内カップ戦(2019 General Aung San Shield)で優勝したため、2020年シーズンAFCカップの予選(プレーオフラウンド)への出場権が与えられます。
第11位と12位のDagon FCとChinland F.C.は2020年シーズンのミャンマー2部リーグに自動降格しました。
※第2位のAyeyawady United F.C.はShan United F.Cが2020年シーズンAFCチャンピオンズリーグの予選を勝ち上がり本戦に出場した場合にのみ、2020年シーズンAFCカップのグループステージに出場します。
まとめ
今回は2019年シーズンのミャンマー1部リーグについて解説しました。
他にミャンマーリーグの特徴として、日中(午後3時キックオフ、35度越え)の試合が多かったり、ホームが地方のクラブでも練習はヤンゴン(ミャンマーの中で一番栄えている都市)でして試合のたびにホームの街に移動(バスで数時間かけて)したりとかなりタフなリーグだと感じています。
このブログを読んで少しでもミャンマーのサッカーに興味を持っていただけると嬉しいです。
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