こんにちは、ゆうたです。
2018年から本田圭佑選手(2020年現在、ブラジルリーグのボタフォゴFRに所属)が実質的なサッカーカンボジア代表の監督兼GMを務めることになって日本でも一気に注目が集まったカンボジアのサッカー。もちろんカンボジアにも国内にプロリーグが存在し、本田圭佑選手がオーナーを務めるSoltilo Angkor FCも参加しています。
ぼく自身も2017・2018年シーズンと2シーズン、カンボジア1部リーグに参加していたクラブに所属しプレーした経験があります。
今回は、そのカンボジア1部リーグの2019年シーズンについて解説していきます。
参加クラブ
※Metfone Cambodia League Official Facebook Pageより(参加クラブ一覧)
2019年シーズンのカンボジア1部リーグは全国リーグとなっており、カンボジア全土から以下の14クラブが参加しています。
- Angkor Tiger FC(日系クラブ)
- Asia Euro United
- Bati Youth Football Academy🆕
- Boeung Ket Angkor FC
- Electricite du CambodgeK FC
- Kampong Cham FC🆕
- Kirivong Sok Sen Chey FC🆕
- Nagaworld FC
- National Defense Ministry FC
- National Police Commissary FC
- Phnom Penh Crown FC
- Preah Khan Reach Svay Rieng FC
- Soltilo Angkor FC(日系クラブ、本田圭佑選手がオーナー)
- Visakha FC
※クラブ名のリンクから各クラブの公式Facebookページに飛ぶことができます。
カンボジアリーグのクラブは、東南アジアのリーグでよくある政府関係や警察、軍隊、電力会社母体のクラブだけでなくカジノや大学母体のクラブなど様々です。また、世界的に見ても珍しい日系クラブが2クラブ参戦しているトップリーグです。
2018年シーズンは12クラブで開催していました(Western Phnom Penh FCが2019年シーズンカンボジア2部リーグに降格)が、2019年シーズンは新たにBati Youth Football Academy、Kampong Cham FC、Kirivong Sok Sen Chey FCが参戦して14クラブで開催しています。
※CNCC Official Youtubeより(2019年シーズン第6節のハイライト)
外国籍選手枠
2019年シーズンのカンボジア1部リーグの外国籍選手枠は、以下の通りです。
登録枠5人(一般外国籍の選手4人+アジア枠の選手1人)
出場枠4人(一般外国籍の選手3人+アジア枠の選手1人)
*出場枠は4人ですが、外国籍選手同士の交代(しかし、ピッチ上でプレーできるのは一般外国籍の選手3人+アジア枠の選手1人のルール)は可能なので残りの1人もベンチ入りすることができます。
2018年シーズンまでは登録枠と出場枠は現在と同じでしたが、試合の登録メンバー18人(スターティングメンバー11人とベンチ入りメンバー7人)に外国籍の選手は4人(一般外国籍の選手3人+アジア枠の選手1人)しか登録できなかったので、残りの1人はベンチ入りもできませんでした。
外国籍選手枠の編成
2019年シーズン終了時のカンボジア1部リーグの外国籍選手の各クラブの編成です。
※あくまで個人的に集めた情報での数字です。
クラブ | 1 | 2 | 3 | 4 | アジア | 退団した選手 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Angkor Tiger FC | 🇯🇵 | 🇳🇬 | 🇦🇷 | 🇪🇸 | 🇯🇵 | 🇯🇵 | |||
Asia Euro United | 🇨🇮 | 🇨🇲 | 🇨🇲 | 🇯🇵 | 🇯🇵 | 🇯🇵 | 🇳🇬 | 🇦🇺 | |
Bati Youth Football Academy | |||||||||
Boeung Ket Angkor FC | 🇳🇬 | 🇧🇷 | 🇯🇵 | 🇳🇬 | 🇯🇵 | 🇪🇸 | |||
Electricite du CambodgeK FC | |||||||||
Kampong Cham FC | 🇬🇭 | 🇬🇭 | 🇬🇭 | 🇳🇬 | 🇯🇵 | 🇬🇭 | 🇪🇬 | 🇪🇬 | |
Kirivong Sok Sen Chey FC | 🇲🇱 | 🇧🇷 | 🇯🇵 | 🇨🇮 | 🇯🇵 | 🇯🇵 | 🇯🇵 | ||
Nagaworld FC | 🇨🇮 | 🇳🇬 | 🇷🇼 | 🇯🇵 | 🇹🇲 | ||||
National Defense Ministry FC | 🇪🇬 | 🇳🇬 | 🇳🇬 | 🇿🇦 | 🇰🇷 | 🇯🇵 | 🇳🇬 | ||
National Police Commissary FC | 🇳🇬 | 🇳🇬 | 🇧🇷 | 🇧🇷 | 🇯🇵 | 🇯🇵 | 🇿🇦 | ||
Phnom Penh Crown FC | 🇧🇷 | 🇿🇦 | 🇳🇬 | 🇦🇫 | 🇧🇷 | 🇧🇷 | 🇧🇷 | 🇯🇵 | |
Preah Khan Reach Svay Rieng FC | 🇰🇷 | 🇺🇸 | 🏴 | 🇨🇲 | 🇯🇵 | ||||
Soltilo Angkor FC | 🇯🇵 | 🇯🇵 | 🇯🇵 | 🇯🇵 | 🇯🇵 | ||||
Visakha FC | 🇰🇵 | 🇳🇬 | 🇧🇷 | 🇯🇵 | 🇰🇵 | 🇬🇷 | 🇧🇬 |
※肌色の背景はシーズン途中(開幕後の前期もしくは後期の移籍期間)に加入した選手です。
※薄緑色の背景はシーズン途中に国内移籍(同リーグの他クラブに移籍)した選手です。
※シーズン終了時に在籍していた選手一覧のため、退団した選手は含んでいません。
見てわかるように日本が18人と一番多く、日本国籍選手の需要が高くなってきているリーグの1つだと言えます。次に多いのがナイジェリアをはじめとするアフリカの選手達で、彼らは背が高くて速くて強い選手が多く、そういった選手の需要も高いです。
*19歳以下のカンボジア国籍の選手のみの構成となっているBati Youth Football Academyと外国籍選手の登録をしない方針のElectricite du Cambodge FCは、外国籍選手の登録をしていません。
日本国籍選手一覧
○Angkor Tiger FC
・林 遼太(ハヤシ リョウタ)選手【DF】、1995年生まれ
・杉山 丈一郎(スギヤマ ジョウイチロウ)選手【MF/FW】、1993年生まれ
※前期のみ在籍
・小川 雄大(オガワ ユウダイ)選手【MF】、1996年生まれ
○Asia Euro United
・三谷 翼(ミタニ ツバサ)選手【MF】、1992年生まれ
・長谷川 務(ハセガワ ツトム)選手【DF】、1986年生まれ ※後期から在籍
○Boeung Ket Angkor FC
・水野 輝(ミズノ ヒカル)選手【MF】、1991年生まれ
・山崎 健太(ヤマザキ ケンタ)選手【MF/DF】、1987年生まれ ※後期から在籍
○Kampong Cham FC
・朝生 翔也(アソウ ショウヤ)選手【GK】、1995年生まれ
○Kirivong Sok Sen Chey FC
・木下 伶耶(キノシタ レイヤ)選手【MF】、1994年生まれ
・柳舘 卓(ヤナギダテ タク)【DF】、1989年生まれ ※後期から在籍(同リーグのNational Defense Ministry FCより加入)
※前期のみ在籍
・太田 敬人(オオタ タカヒト)選手【MF】、1987年生まれ
・佐々木 悠斗(ササキ ユウト)選手【FW】、1994年生まれ
○Nagaworld FC
・川畑 悠吾(カワバタ ユウゴ)選手【FW】、1994年生まれ ※後期から在籍
○National Police Commissary FC
・友廣 壮希(トモヒロ マサキ)選手【DF】、1991年生まれ ※後期から在籍(同リーグのAsia Euro Unitedより移籍)
※前期のみ在籍
・熊谷 駿(クマガイ シュン)選手【DF】、1996年生まれ
○Phnom Penh Crown FC
※前期のみ在籍
・三橋 秀平(ミツハシ シュウヘイ)選手【MF】、1994年生まれ
○Preah Khan Reach Dvay Rieng FC
・小林 大介(コバヤシ ダイスケ)選手【MF】、1992年生まれ
○Soltilo Angkor FC
・藤原 賢土(フジハラ ケント)選手【DF】、1992年生まれ
・木暮 郁哉(コグレ フミヤ)選手【MF】、1989年生まれ
・海野 智之(ウンノ トモユキ)選手【MF】、1992年生まれ
・菊地 佑太(キクチ ユウタ)選手【MF】、1994年生まれ
・本山 航大(モトヤマ コウタ)選手【GK】、1995年生まれ
○Visakha FC
・井手口 正昭(イデグチ マサアキ)選手【MF】、1988年生まれ
前期のみ、後期のみの選手も合わせれば23人になり、これだけ日本国籍選手が在籍する海外リーグも珍しいと思います。
順位表
2019年シーズンのカンボジア1部リーグの最終順位は以下の通りです。
順位 | クラブ | 試合 | 勝ち | 引分 | 負け | 得失 | 勝点 | 備考欄 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | Preah Khan Reach Svay Rieng FC(※①) | 26 | 20 | 5 | 1 | +68 | 65 | 2020年シーズンのAFCカップの予選への出場権 |
2 | Visakha FC | 26 | 18 | 4 | 4 | +56 | 58 | |
3 | Nagaworld FC | 26 | 17 | 4 | 5 | +58 | 55 | |
4 | Boeung Ket Angkor FC | 26 | 15 | 7 | 4 | +33 | 52 | |
5 | Angkor Tiger FC | 26 | 14 | 7 | 5 | +36 | 49 | |
6 | Phnom Penh Crown FC | 26 | 15 | 3 | 8 | +47 | 48 | |
7 | National Defense Ministry FC | 26 | 12 | 2 | 12 | +13 | 38 | |
8 | Soltilo Angkor FC | 26 | 10 | 5 | 11 | −2 | 35 | |
9 | Kirivong Sok Sen Chey FC | 26 | 11 | 1 | 14 | +10 | 34 | |
10 | Asia Euro United | 26 | 10 | 4 | 12 | −10 | 34 | |
11 | National Police Commissary FC | 26 | 8 | 4 | 14 | −1 | 28 | |
12 | Electricite du CambodgeK FC | 26 | 5 | 1 | 20 | −51 | 16 | |
13 | Kampong Cham FC(※②) | 26 | 2 | 0 | 24 | −170 | 6 | 2020年シーズンのカンボジア2部リーグへ降格 |
14 | Bati Youth Football Academy | 26 | 1 | 1 | 24 | −87 | 4 |
※各クラブ、ホーム&アウェイの全26試合。
※①:優勝したPreah Khan Reach Svay Rieng FCには2020年AFCカップの予選(プレーオフラウンド)からの参戦が決まっています。
※②:13位のKampong Cham FCは、2020年シーズンのカンボジア1部リーグへの参加を辞退しカンボジア2部リーグへ降格しました。
まとめ
今回は2019年シーズンのカンボジア1部リーグについて解説してきました。
僕自身2017・2018年の2シーズンカンボジア1部リーグでプレーしましたが、環境や待遇、街など発展の早さにいつも驚かされていますし、そこがカンボジアの魅力のひとつだと思っています。
このブログを読んで少しでもカンボジアのサッカーに興味を持っていただけると嬉しいです。
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